アンティーク時計との遭遇
GRUEN 1930~40年代製 手巻き 14KGF
この品は僕がアンティーク時計の玄関を結果的に開けてしまったきっかけです。
元々は時計への執着が薄く、たまに買っても呑んだら無くす、呑んでないのに無くすという『今松方っぷり(めっちゃプチ)』を発揮してました。
ところが何かの腕時計の特集を読んで、急に時計が欲しくなり、その中でも「カルティエのタンクアメリカン」に魅せられてしまいました。
ただ、その時点でカルティエは無理なのが解っており、「金の角型で黒ベルトの形が近い時計を買おう!」ということになりました。
初めに目をつけたのが「TISSOT バナナウォッチ」でした。
時計屋に行ったところ金額が6万円近いということで、これは初心者には高級すぎると諦め、前に人から「アンティークは見た目の割に安いよ。」という天の声(?)を思い出し、先のブログで出てきた自宅近くの時計屋さんへ行きました。
ガラクタの様に時計が折り重なっており、「こりゃうまくいけば一万円くらいで手に入るかも?!」という思いでモノを物色しまくったところ見つけたのが「GRUEN」でした。
軽い気持ちで手に取ったのが一里塚。 タンクアメリカンやバナナウォッチへの思いは吹き飛び、このGRUEN(その時はなんと読むのかもわからなかった)に引き込まれてしまいました。
今思えば魔力だったのかも知れませんが、その瞬間、時計屋のおじさんに「これ下さい!」
すこしホコリも被っていたので
「まあ一・二万だろう」と思っていたんですが、おじさんの返した金額に僕は耳を疑いました。
それはバナナウォッチの2倍以上の金額でした。
「うそーン!」と一瞬思いましたが、もう僕の思いは確定していました。
「明日お金持ってきます。」
そのスピード感をも楽しんでる自分がいました。。
そして手に入れたのがこのGRUEN(グリュエン)。
スモールセコンドの憎い奴。 日差±5~6分。
この時計を買ってから僕の時計に対する金銭感覚は歯車が狂いだし、その後の仕事への取り組み方すらも変えてくれた(ウソ)僕にとっては逸品です。
ちなみに仕事でお世話になってる時計屋さんに見せたら「この時計そんな高い金額しないよ。」と言われたのはご愛嬌。。